走ってしまえば、走っている間は、実は楽なものだ。
走る方向、距離、そして走るスピード、つまりどのように走るのか、そして、走る意義、何故走るのか。そういった根っこのところを直視しなければならないとき、そこから逃げ出さないのがほんとうに大事な、難しいことなのだと思う。走ってしまえば、楽なのだ。
初心に戻るのではない。初心すらもう一度問い直し続けて、走ることは潔くあきらめて、それでも、なんとか、どちらかの方向へか、じりじりとではあるだろうけれど、とにかく進むことを目指そうと思う。その方向がほんとうに正しいのかは、考え続けたはてに、何らかの答えらしきものとして手にはいるかもしれないが、もう、それすら期待する必要がないくらい、晴れやかな心持ちで。