鍵がひとつ、ふたつとへり、違うんだぞとそっとつぶやく。春は心がざわつきますな、まったく。
違う視線からみること、動かして見ること、といい続けているつもりだが、そうすることで違って見えるものの新しい側面を発見して喜ぶだけではもちろんいけないのです。むしろ、違う視線からも、動かしてみても動かないもの、動いていると思えないものの、圧倒的な存在や、はたまたそのことに対して抱く信頼、そんなものこそ大事にするべきものかもしれません。
大事であればこそ、より磨かねば。そのためには護っているだけではいけない。むしろ、その存在を、意義を問い続けなければ。そんな厳しい営みをくぐり抜けられたものしか、大事にはできないはず。たった二本の腕で抱えられるものは限られているのだし。
そんなことを改めて思う年度末。振り返れば新しい道がつづいている。かなあ。