Vanity of vanities

Kei Koba in CER, Kyoto University, Japan

相対的に物事を観ること

科学研究の神髄の一部は、その客観性にあると思う。誰が観てもやっても、そうなるということは、ものすごい力を持っている。そして、その力を得るために、とても厳しい吟味を科学の世界は用意していると信じている。


自分のことを振り返ってみるに、どうにもこうにも、客観視するだけの能力が足りないと思っている。残念なことだ。であれば、どうしたらいい?と考えたときに、いろいろな分野にトライしてみるしかない、いろいろな人の見方を知るしかない、と思い、博士課程になったときに、自分で勝手にいろいろな人々と共同研究を始めた。今でもその方針は変わらないし、空の上から海の底まで研究を広く浅く広げていることで、必ず本質に近づけると思っている。


その思いは、いろいろなところでも同じであって、職場もなるべく一所に長くいないように努力してきた(おかしな話に聞こえるかもしれないが)。一所にいると、良いところよりも悪いところが目立ってきてしまう。それはあんまりだ。良いところを素直によいと言えない状況であれば、自ら状況を変えてゆくべきだ。そういうことは、植物の養分利用から学ぶことだってできるはず。


もちろん、specialistへの羨望はつきない。だけれど、generalなところからspecialな所へ続く道があるはず、特に環境という雑多な、多元的な対象を扱うときには、あえてgeneralな所から始めなければたどりつくことができない地平があるのではないか、と思っている。言い訳かもしれないし、負け惜しみかもしれないけれど。


いろいろな意見はあって当然だけれど、そんなことをおもっております。

本拠地はこちら http://www.ecology.kyoto-u.ac.jp/~keikoba/