楽美術館に行ってきた。
大事なものがまだあった。確かにあった。けれど変わった。だけれど、変わったけれどもやっぱり大事だった。
その変化に気づくと同時に、これまで見えなかったものが別のちゃわんに見えてきた。ずっとあったのに、見ていたつもりなのに、なにも見えていなかった。そしてちょっと震えみたいな感覚が胸に来た。生じた、じゃなくて、なんか、来た。そうしか言えない感じ。
制約の中の自由。有限の中の無限。何もかもがあるし、何もない。凄まじい世界だと、改めて心が動きっぱなしだった。
先代の紡ぐ文章が好きで好きで仕方ないのだが、よりによって徒然草とデュシャンとなったらまた手に入れなきゃ、ということで、また誰かに渡すのだろうなと思いながら、サイン入りのをいただいた。これは誰に手渡すことになるだろう。手渡したいと思う人に手渡すことができるように、一から頑張らなければ。
寒い一日だったが、本当に大事な空間だった。ありがとうございました。