とても丁寧に、真摯な態度で生物多様性、という、定義の難しい問題の抱える側面を、丁寧に説明してくれている書籍です。経済的なところにしっかり言及するところとか、いろいろな議論がある点に対して、バイアスがかからないように紙面を使うとか、本当に丁寧な話の展開で、本当に素晴らしいと思いました。また、著者がいろいろな側面（たとえば生態系機能、といってもいろいろな側面があるわけで）から生態系、生物多様性を実際に見ている、その視点の多様性がいたるところに、丁寧な、落ち着いた表現となって現れているように思えます。
群集生態学の最新の知見をわかりやすく、流れをしっかりと組んだ形で説明してくれているので、群集生態学の教科書としても必読だと思いました。
もう一度、じゃない、何度も読もうと思います。引用文献が充実しているので、これを一つ一つもう一度おさらいしてゆけばいい、というのもありがたいです。
生物多様性の多様性
森 章著
http://www.kyoritsu-pub.co.jp/bookdetail/9784320009226
＃ずっと前に買っていたのですが、、今日、年休をとって兵庫へ講演を聞きに行く行き帰りでようやく読むことができました。
## 生物多様性を支えているはずの物質循環の多様性をやりたいんです、っていうと、だれもが、は？？？っていうんですよね、、、、
