Vanity of vanities

Kei Koba in CER, Kyoto University, Japan

申請書を読みながら覚え書き:最後は覚悟の問題、覚悟は細部に宿る

申請書も、むろん、書いても書いても終わりはない。専門家ではない人が審査するということであれば、なおさらゴールはあやふやなものになる。


どこまで説明すればいいのか、、、光化学反応、海塩、、、日本語に直せば説明できた気になるものの、果たして伝わっているのか、、、言葉の一般性を求めて、自分の言葉を検索エンジンに投げてみたりするが、100万と200万ヒットならどちらがいいとも言えまい。。。


研究全体についてよく言うことは、申請書という書類にも同じく当てはまる。突出するところがあってもいいが、マイナスになっている部分があっては成り立たない、ということ。ものすごく丁寧に説明するところがあってもかまわないが、説明不足なところが1つでもあっては、全体の質はその、マイナスの部分のレベルまで下がってしまう。あ、ここわからない、ついて行けない、と思った瞬間、恋は冷める。


では、その最低限のレベルを、どこにおくべきか、、、たとえば、脱窒と書いてしまうか、嫌気的環境における微生物による硝酸呼吸とラフに説明するか、硝酸を主に基質として、、、と辞書的に説明するか、といったレベルの置き方が問題となる。問題となるが、、、、、最後は覚悟の問題だ。申請書の全体を考えて、その語句に至るまでの導入部分を考えて、、、あとは、これでダメなら逆に願い下げじゃ!と開き直ることができるまで考え続けるだけ。これでダメならもう結構!というところまで覚悟を決めることができるか、その決まり具合は、そんな細部によく見えてくる。逆に言えば、細部をちょっと見れば、申請者の意気込みはよく見えてくるものなのですよ。


と偉そうに書いておくことにします。

本拠地はこちら http://www.ecology.kyoto-u.ac.jp/~keikoba/