「現代思想入門」、いつかちゃんと時間とって感想を残したいけれど、これは、本当に励ましの本だった。学部生の頃に出会えたら良かったのにと何度となく思った。
全く分かった気になれないまま、それでも文章のごくごく断片的なところに衝撃を受けた、その衝撃感だけ残っているデリダとかドゥルーズとかにながれる、あの頃の空気感だったのかもしれない「脱構築」的な要素が自分の中に詰まっていることが今更ながらに分かってきて、自分のとても曖昧な根源みたいなところがちょっと見えた気がして、ものすごくうれしかった。それだけでなく、複雑な問題に対して複雑なまま捉えてゆく巨人の営みが軽快につながれていって、心地よいだけでなく、やっぱり、励まされるとしかいいようのない読後感だった。すごい。本当にすごい。最初の授業でも推薦しちゃったけど、誰か手に取ってくれる人が1人でもいたらうれしいと思う本だった。
世界はすてたもんじゃない、ってなんだか思えるのって、すごい力だ。
