植物をみていると、自分の環境は自分で作り出さなければ、と教えられるばかりだけれど、一方で、どうしてもそんな風に思えないこともある。
ここにいてもいいですか、と、消えそうな声で、怯えながら、空に問いをなげる、そんな毎日でもあるのが本当。なにが正しいのか、正しいと考えるべきなのか、すべてが混乱していて濁っている。
そんなとき、ほんの些細な一言で、濁水がさっと清くなることがある。ここにいてもいいのだ、とうっかり思ってしまうような、さっと甘い薫風が舞うような、そんな瞬間が、確かにある。夢かもしれないけれど、まあ、夢でもいいかと思うような。
春はいろいろな思いを連れて、あっという間に駆け抜けてゆきそうであります。