Vanity of vanities

Kei Koba in CER, Kyoto University, Japan

すげぇ練習してきたやつの音だ

この頃、良いものがどう良いのかを話そうとして感極まることがある。これはいいことなんだと思うけれど。

 

 

同じような音色、同じような音の流れなのだけれど、それは、どこかで聴いたような、ありふれたものなのだけれど、それを重ねて足し算してゆくだけでなく、かけ算してゆける人がいる。そしてかけ算された音が実際に自分の前を流れている。その事実が本当に奇跡のように思える。この音の流れを創るために、どれだけの曲を聴いて、どれだけの曲を演奏して、この流れにたどり着いたんだろうか。本当にたくさんの音を聴いて紡いできた人の音の流し方だ、というのがやはりある。あると思ってしまう、信じてしまうものがある。

 

 

Pat Metheny Groupを以前コンサートで聴いたときもまさにそうだった。本当に音があるんだ、というのが、最初の一瞬に感じた本当に素直な感情だった。それを思い出す(そして、もうPMGはありえないんだなぁ、とも)。

 

 

「すげぇ練習してきたやつの音だ」という言葉が出てくるためには、自分自身が必死で練習してこなければならない。その当たり前のことにも思いをはせる。

 

 

さあ、授業準備。

本拠地はこちら http://www.ecology.kyoto-u.ac.jp/~keikoba/