Vanity of vanities

Kei Koba in CER, Kyoto University, Japan

生態研セミナー(6/21)で話します

第307回 2019年6月21日(金)14:00~17:00
戸田陽介(名古屋大学トランスフォーマティブ生命分子研究所)

画像定量における表現学習の利用と理解を通じた植物フェノタイピングへの挑戦 
Plant phenotyping via utilization and understanding of representation learning in image quantification

深層学習技術の発展により、人間のように柔軟かつ複雑な情報解析が実現つつあります。特に関連技術の利用が易化したことにより、情報科学分野のみならず様々なシーンで活用されはじめています。植物科学ドメインにおいても、画像定量、すなわち植物表現型定量に絶大な力を発揮すると期待されています。しかしながら、従来と比べ利用が易化したとはいえ、教師データの整備から最適な深層学習ネットワークの選定など多くの考慮すべきパラメーターが潜在しており、適用事例は未だ限られています。現在私は植物画像定量をテーマとして、深層学習を活用した種々の画像解析パイプラインを構築しており、それらについて紹介すると同時に本分野の現状と展望について議論したいと思います。
 さらにまた、深層学習モデルの可視化を通じた特徴量の解釈の試みについても紹介したいと思います。一般に深層学習を活用した解析はブラックボックスと呼ばれ、人間にとってその判断プロセスは理解不能でした。モデルが画像のどのような特徴量に着目して判断しているのかわからなければ改良もできませんし、信用力も獲得できません。さらには特徴量自体が生物学的に意味のある要素を構成している可能性もあり、避けて通ることはできません。そのような課題を解決するため、近年提唱されてきた可視化技術を網羅的に適用したサーベイを行いました。病害虫診断などにおける事例を紹介したいと思います。

 

木庭啓介(京都大学生態学研究センター)

安定同位体を用いた生態学研究:今後にむけて 
Stable isotope techniques applicable to the ecological studies: recent progress in the methodologies and the future directions

 安定同位体比を用いた生態学研究は食物網構造解析や人為窒素影響評価などさまざまに行われてきている。1990年代-2000年代に世界中で展開された、測定の簡易化と必要資料量の微量化に伴い、生物試料のCN同位体比測定は今や「普通」の測定項目となっている。一方でその解析においては未だ多くの不確実性が伴っているのも事実で、それらの解決なしでは今後の進展は難しい状態にある。

 本発表では、この20年軽元素安定同位体比自然存在比を用いた研究、それを支える分析技術がどのように変遷を遂げてきたかを、専門とする環境中の微量無機態窒素を中心に紹介するとともに、今後どのような展開が可能か、特に京都大学生態学研究センターの安定同位体比共同利用の枠組みの中でどのような展開が可能かについて紹介したい。これを通じて、DNAと比較してなかなか取り組むことが難しいと思われる安定同位体比を、一つの研究ツールとして、いろいろな方がいろいろに利用していただくきっかけになればと考えるものである。

 

http://www.ecology.kyoto-u.ac.jp/seminar.html

 

2019年6月21日の生態研セミナーで話すことになりました。

話題は今から考えます、、、、へんてこな話にしたいのだが・・・・

 

もしかするとonlineで聞けるかも?

本拠地はこちら http://www.ecology.kyoto-u.ac.jp/~keikoba/